お宿日記

本物の調味料(塩)

佐渡島内でも良質な調味料を作っている方は大勢います。
その中で今回は、めおと岩観光さんの『佐渡の塩』を紹介したいと思います。
相川高瀬地区の海水を汲み上げ、薪を炊いて鉄鍋で煮詰めた海水塩です。

海水塩や天日塩など、昔ながらの製法で作られた『天然塩』と、一般的に食卓塩と呼ばれている『精製塩』との違いは、カルシウム・カリウム・マグネシウムの含有量です。
市販で販売されている精製塩(食卓塩)は、製造過程でそれらがほとんど剝ぎ取られたうえに、人間に必要なミネラルさえも破壊されてしまいます。

この写真は『佐渡の塩』の裏面ですが、右側に精製塩(食卓塩)の成分が表示されています。
ほとんどナトリウムで構成されていることがわかると思います。
これでは摂取すればするほど血圧は上がり、人間に必要なミネラル等を補うことは出来ません。
逆に天然塩は様々な成分を豊富に含んでいるので、血圧を安定させ、血液の殺菌能力の元になるなど、血液や血管に良い作用ばかりです。
字の如く『塩』は、『人』が『口』にして『血』になる『土』と書きます。
漢字は古来の人々の思いが込められており、必ず意味のあるものです。

人類は海や山の恵みが無ければ生活は成り立ちません。
海と共に過ごしてきた人類に、害をもたらす筈がありません。
あるとするならば、やはり人工的に精製した『食卓塩』です。
そして恩恵をもたらしてくれる『血になる土』は、佐々木社長が丹念に造りあげた『佐渡の塩』です。

私が埼玉にいた頃、オーガニックストアで良質な塩を探していましたが、「佐渡の塩」より成分豊富な塩はありませんでした。

これらが沖縄で作られている天日塩ですが、どれも『佐渡の塩』より大きく劣ります。
その理由の一つに海流が関係します。

佐渡沖には冷水域があり、そこに南から対馬暖流が流れてきて、暖かい水と冷たい水がちょうど交わる高瀬地区では、より豊富なミネラル分が含まれています。
それを佐々木社長が鉄鍋を毎年入れ替えながら丁寧に煮詰めるので、海水の成分がそのまま残った良質な塩が出来上がります。(鉄鍋を使うことで、より多くの鉄分を含むことになります。)

当館では、『佐渡の塩』と『沖縄の塩』を半々に混ぜて調理していますが、一般家庭において『佐渡の塩』100%で調理することをお勧めします。
確かに高価に感じますが、これが本来の塩の価格であり、精製塩が安すぎるのだと思います。
その分、体に良い作用をもたらしてくれるはずです。

そして醤油や味噌も、原材料表示をみて『食塩』ではなく『天日塩』と書いてあるものを選ぶべきです。
まして減塩醤油や減塩味噌には健康効果は期待できないと思います。
塩は本来、殺菌や保存に非常に適した物です。
味噌から塩を減らせば、当然傷みやすくなります。
それを補うために有害な『防腐剤』が注ぎ込まれるのです。
更に味を調えるためにpH調整剤や化学調味料・香料や着色料が添加されます。
これでは本末転倒でないでしょうか?
(現在は、梅干しや漬物など、あらゆるものに精製塩が使われている為、多くの方が高血圧に悩まされ、石油由来の降圧剤を服用するという悪循環から抜け出せずに苦しんでいます。やはりメーカー側も精製塩の方が安価で、低価格競争が激化している現代には好都合だからではないでしょうか?)

当館の女将も、ここ十数年、血圧が高く降圧剤を服用してましたが、調味料を全て変えて降圧剤は中止し、少しずつですが安定してきています。
やはり食生活改善での体調の変化は、個人差もありますが、数か月、もしくは一年以上経たないと現れないものだと思います。
あらゆる栄養が血液などに届き、そこから初めて新しい細胞が1から作られるからです。

佐渡が生んだ良質な塩を次世代に残すためには購入して支えるしかありません。
自身の体調管理の為、生産者を守る為
『佐渡の塩』は是非とも支えていきたい佐渡の一品だと私は思います。

2017.01.26日記

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